麻疹の話
「麻疹って、どんな病気なのですか?

麻疹(はしか)は、かつては、子どもが必ずかかる病気と言ってもよいものでした。最初は、熱・鼻水・咳、という、風邪やインフルエンザと区別のつかない症状で始まります。2~3日でいったん少し熱が下がり、治ってきたのかなと思うとまた高い熱が出て、同時に赤い発疹が出てきます。発疹が出る直前の時期にに口の中を見ると、頬の内側の粘膜に「コプリック斑」と呼ばれる白い斑点が見られ、それで診断がつく場合もあります。

発疹は髪の生え際や耳の周りから出始め、顔、身体、手足と、下の方に拡がります。発疹が互いにくっついて、べタッっと赤い、という感じになるのが特徴的です。高い熱が1週間くらいは続き、咳もひどく、合併症がなくてもかなりつらい病気です。

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りんご病の話
「園でりんご病が流行しているそうです。」

りんご病も、学校や保育園・幼稚園でときどき流行する病気のひとつですね。ヒトパルボウイルスB19、という名前のウイルスに感染して起きる病気です。典型的な症状は、両方のほっぺたがりんごのように赤くなり、また二の腕や太ももが網目のように赤くなる、というもので、多少かゆみがあることが多いようです。赤い発疹が出る1週間くらい前に、軽いかぜのような症状が出ることもあると言われますが、多くの場合、前ぶれははっきりしません。

うつる病気であるにはちがいありませんが、りんご病は、赤い発疹が出て「りんご病だ」とわかった時期には、もう身体からウイルスは出ていった後なので、ほかの人にうつすことはありません。言い換えれば、知らないうちにうつっているのです。うつってから発疹の症状が出るまでの期間(潜伏期間)は10〜20日とされています。また、感染する力そのものも弱く、感染しても症状なく終わってしまう「不顕性感染」も多いので、たとえば水ぼうそうのように、きょうだいやクラスで次から次に、という流行のしかたにはなりません。

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鼻血の話


「最近よく鼻血を出します。ぶつけたようなこともないのに、いきなり垂れてきます。大丈夫でしょうか」

子どもは鼻血をよく出すものです。鼻の入り口付近に、血管が密集している場所があり、そこの粘膜にちょっと傷ができると、簡単に鼻血が出てしまうのです。ぶつけた時だけでなく、鼻をほじったり、鼻を何度もかんだりしても、鼻の粘膜は傷つきます。熱があったり、身体が温まって、血管が拡がっていると、それだけ出血もしやすくなります。花粉症などのアレルギーや、かぜなどで鼻の粘膜に炎症があるときは、粘膜が腫れて充血していますから、よけいたやすく出血します。小さい子どもは鼻かぜもひきやすいですから、鼻血のでやすい条件がそろっていると言えます。

寝ている間に鼻血が出ていて、シーツに血が染み込んでいる、などということも、実はめずらしいことではありません。眠っている間に無意識に鼻をいじっていたり、のぼせたりして、鼻血が出るのです。たいていは、起きた時にはもう鼻血は止まっています。

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インフルエンザの話


「インフルエンザって、どんな病気なんですか?」

時々こういう質問を受けて驚くことがあります。おとなならだれでも、インフルエンザにかかったことが一度や二度はあるはずだからです。熱が出て、のどや頭や節ぶしが痛み、熱はなかなか下がらないし咳はどんどんひどくなるし、ひどいめにあった、という経験はありませんか? それがインフルエンザです。

インフルエンザは感染する力が強く、家族のひとりがかかると次々にうつって全員ダウン、ということも珍しくありません。保育園や幼稚園・学校などの集団生活で、あるいは職場でうっった、という話もよく聞きます。

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マイコプラズマの話


「周囲でマイコプラズマが流行っている、と聞きましたが、マイコプラズマって、そもそも何なのですか?」

ちょっと変わった細菌、と言えばいいでしょうか。子どもの病気でおなじみの細菌には、のどの炎症を起こす溶連菌や、とびひなどを起こすブドウ球菌などがありますが、こうした一般的な細菌は、身体の一番外側に、「細胞壁」という殻を持っています。マイコプラズマには、この「細胞壁」がありません。普通の細菌に使われる主な抗生物質は、この「細胞壁」を壊して細菌を殺すのですが、細胞壁のないマイコプラズマには効果がありません。

といっても、まったく薬が効かないということではなく、効果のある抗生物質はあります。一般の細菌によく使われるペニシリン系やセフェム系の抗生物質は無効ですが、マクロライド系やテトラサイクリン系と呼ばれる抗生物質が有効です。

マイコプラズマは、ふだん元気な、比較的大きい子どもや成人の気管支炎や肺炎の原因として、わりと多く見られるものです。気管支炎や肺炎ですから、高い熱と激しい咳が典型的な症状です。咳がひどいわりには聴診しても胸の音がきれいなことが多く、またレントゲンではっきり影があっても、呼吸困難など全身に影響する激しい症状になることが珍しい、というのも特徴です。

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ぜんそくの話


「ゆうべ咳き込みがひどく、眠れないほどだったので、夜間診療を受診したら、『喘息ではないか』と言われ、吸入をして、飲み薬をもらいました。吸入の後は眠れましたし、今朝はかなり具合はいいようです」

確かに喘息は、夜中から明け方にかけて症状がひどくなることの多い病気です。吸入したのは、気管支を拡げる薬でしょう。喘息では、気管支が狭くなって空気の通り道が細くなってしまうため、息苦しく、また痰がからんで咳が激しくなります。このような時は、まず、気管支を拡げる自律神経に働く薬を使います。吸入の薬は気管支に直接入るので、即効性があります。

いきなり喘息と言われてびっくりした、というお話もよく聞きます。実際、ある種の気管支炎で、喘息のようにゼイゼイすることはありますから、一度だけで喘息と言い切るのは難しいです。ただ、熱がないことや、吸入がかなりよく効いたように見えることは、喘息を思わせる特徴ではあります。ちょっとしたきっかけで同じようなことがおきるようなら、喘息の可能性が高いでしょう。


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熱中症の話


「暑くなってきました。毎年このころになると熱中症が話題になりますね。」

この時期、屋外での作業やスポーツ時はもちろんですが、小さい子どもやお年寄りは、とくに熱中症になりやすいので、室内でも注意が必要です。

もともと、私たち人間の身体の中では、常に熱が作られています。また、運動することによっても熱はつくられます。一方で、身体の表面の血管から皮膚を介して熱を発散し、汗が蒸発することで熱を奪って(気化熱)、体温が上がりすぎないようにバランスを保っています。暑い時や運動した時には、①汗を多く出してより多くの熱を奪うことと、②身体の表面にある血管が広がってより多くの熱を発散する、というふたつのはたらきによって、体温が上がらないように調節しています。

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食中毒の話


「昨日から熱が出て、何度か吐きました。今朝から下痢が始まっています。食中毒でしょうか?」

この症状は胃腸炎ですが、胃腸炎の原因になったウイルスや細菌が、食べ物から入ったものであった場合に、「食中毒」と呼ばれます。食中毒は、同じものを食べた人が集団で発症することが多いので、問題になります。家庭内で出ることもありますし、学校や園の給食や行事、会社の宴会や、飲食店で同じ料理を食べたお客さんなど、いろいろな場合があります。焼肉店のユッケで起きた集団食中毒が社会的な問題になったこともありますよね。

正確には、「食中毒」という言葉そのものは、このような、ウイルスや細菌による感染症だけでなく、食べ物によって身体に有害なことが起きる、ということのすべてを含んでいます。ですから、キノコの毒による中毒も食中毒ですし、水俣病のような、食べものが汚染されていたために起きた公害病も一種の食中毒です。症状も、嘔吐や下痢のような胃腸の症状とは限らず、しびれや幻覚など神経系の症状が出る食中毒もあります。

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ひきつけ・けいれんの話


「昨夜子どもが急に熱を出してひきつけました。あわてて救急車を呼んでしまいましたが、救急車が来た時には止まっていました。病院では熱性けいれんでしょうと言われました。」

熱が出た時にひきつけを起こす、熱性けいれんは、意外に多いものです。救急車が来たときには止まっていたとか、救急車の中で止まった、というのもよくある話です。

典型的な熱性けいれんには、以下のような特徴があります。

①6ヶ月から6才くらいまでの、それまで発達の遅れや神経症状のない子どもで
②38℃以上の発熱があってから24時間以内に起きることが多い
③左右対称の、全身のけいれん(身体を硬直させ、白目になり、全身がガクンガクンとなる)
④15分以内に自然に止まる
⑤けいれんが止まった後、30分~1時間くらい眠りがちになることはあるが、目覚めた後は普段と変わりなく、手足の麻痺やその他の神経症状もない
⑥24時間以内に繰り返し起きることはない

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湿疹の話


「最近湿疹が急にひどくなって、かゆがります。アトピーではないかと心配です」

子どもの湿疹で「アトピー」を心配する方は多いです。しかし、子どもの顔や身体、手足にできるぶつぶつやガサガサは、アトピー性皮膚炎以外にもたくさんあります。最近になって急に出てきた湿疹であれば、あせもや虫さされをかきむしって一時的に湿疹がひどくなった、という可能性もあります。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の診断基準では、「かゆみが強い」「特徴的な湿疹が左右対称に分布する」「よくなったり悪くなったりしながら慢性的に続く(乳児でニカ月以上、幼児以上では六カ月以上)」ものとされています。「アトピーかな?」と思っていても、これにあてはまらない湿疹がかなりあることがわかると思います。

この中ではまた、アトピー性皮膚炎とまぎらわしいものとして、接触性皮膚炎(触れたものによるかぶれ)やあせも、とびひ、などが挙げられています。どれも小さい子どもに多いものです。

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