麻疹の話
「麻疹って、どんな病気なのですか?

麻疹(はしか)は、かつては、子どもが必ずかかる病気と言ってもよいものでした。最初は、熱・鼻水・咳、という、風邪やインフルエンザと区別のつかない症状で始まります。2~3日でいったん少し熱が下がり、治ってきたのかなと思うとまた高い熱が出て、同時に赤い発疹が出てきます。発疹が出る直前の時期にに口の中を見ると、頬の内側の粘膜に「コプリック斑」と呼ばれる白い斑点が見られ、それで診断がつく場合もあります。

発疹は髪の生え際や耳の周りから出始め、顔、身体、手足と、下の方に拡がります。発疹が互いにくっついて、べタッっと赤い、という感じになるのが特徴的です。高い熱が1週間くらいは続き、咳もひどく、合併症がなくてもかなりつらい病気です。

合併症としては、ひとつは細菌感染があります。体力が落ち、鼻やのど、気管支の粘膜も荒れているため、細菌が繁殖して中耳炎や肺炎を起こすのです。もうひとつは、麻疹ウイルスそのものによって起きる肺炎や脳炎です。これはどちらも激烈な経過で重症になり、生命にかかわることが少なくありません。またこれとは別に、麻疹にかかったあと何年かたってから徐々に始まる、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という病気もあります。これも特効的な治療はなく、しだいに症状が進んでいきます。

麻疹はウイルス感染ですから、抗生物質は効きません。現在のところ、有効な抗ウイルス薬もありません。かかってしまったら、本人の免疫のはたらきで治るまで、それを支えることしかできませんし、麻疹肺炎や麻疹脳炎のような重い合併症では、今の医療をもってしても支えきれないことが多いのです。

このようにやっかいな病気ですが、幸いなことに、ワクチンで予防することができます。かつてほとんどの子どもがかかっていた麻疹が、めったに身近で見られないものになったのは、麻疹の予防接種(現在は風疹との混合ワクチンであるMRワクチンが一般に使われています)がひろく行われるようになったからです。

予防接種の普及していない国では、今なお麻疹の大流行が問題になります。国内でも、麻疹はまだなくなったわけではありません。MRワクチンの接種票が送られてきたら、なるべく早く接種を受けることをお勧めします。
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