ひきつけ・けいれんの話


「昨夜子どもが急に熱を出してひきつけました。あわてて救急車を呼んでしまいましたが、救急車が来た時には止まっていました。病院では熱性けいれんでしょうと言われました。」

熱が出た時にひきつけを起こす、熱性けいれんは、意外に多いものです。救急車が来たときには止まっていたとか、救急車の中で止まった、というのもよくある話です。

典型的な熱性けいれんには、以下のような特徴があります。

①6ヶ月から6才くらいまでの、それまで発達の遅れや神経症状のない子どもで
②38℃以上の発熱があってから24時間以内に起きることが多い
③左右対称の、全身のけいれん(身体を硬直させ、白目になり、全身がガクンガクンとなる)
④15分以内に自然に止まる
⑤けいれんが止まった後、30分~1時間くらい眠りがちになることはあるが、目覚めた後は普段と変わりなく、手足の麻痺やその他の神経症状もない
⑥24時間以内に繰り返し起きることはない

熱性けいれんの子どもでは、親御さんの片方、あるいは両方が、子どもの時に熱性けいれんがあった、ということが多いのも特徴と言えます。

目の前で子どもがけいれんを起こすと、誰でもびっくりします。しかし、まずあわてないこと。数分のひきつけは命にかかわったり、後遺症を残すものではありません。衣服をゆるめ、顔を横に向けて様子をみます。口にタオルなどを入れることは絶対にやめてください(窒息する危険があります)。身体をおさえつけたり揺さぶったりもしないでください。体温がどれくらいか、どんなひきつけだったか、ひきつけが何分くらい続いたかを記録しておいていただくと、診断の助けになります。

その上で、以下のような時は、緊急に医療機関に受診してください。

①10分以上けいれんが止まらない、繰り返しけいれんが起きる、意識が戻らない、唇が紫色のまま、という場合は、救急車で。
②初めてのけいれんや、6ヶ月未満の赤ちゃんのけいれんは、熱に伴うものだからといって「熱性けいれん」と決めつけられませんので、すぐに病院へ。
③けいれんは止まったが手足が動かない。
④けいれんに左右差がある。
⑤最初のけいれんから1日以内にまたけいれんが起きた。

すぐにけいれんが止まり、その後ケロッとしているようなら、まずはかかりつけ医か夜間の相談電話に電話してみるのがいいでしょう。

熱性けいれんを起こした子どもの半分くらいは1回だけ、30%ほどは2回だけしか起こしません。ですから、先に述べたような典型的な熱性けいれんなら、最初は特に予防薬などは使わずにようすをみます。けいれんが長く続いたことがあったり、年に何度も起こしたりする場合や、そうでなくても典型的でない要素がいくつかある場合は、熱が出たらなるべく早くジアゼパムというけいれん止めの薬(ダイアップ坐薬)を使うことが勧められています。使い方は、熱に気づいた時に1回、8時間後まだ38℃以上ならもう1回、計2回使うことになっています。

ジアゼパムという薬は、使い過ぎると眠気やふらつきという副作用が強く出てきます。心配だからといって必要以上に追加することは控えてください。

熱性けいれんを何回も繰り返す子どももときにはいますが、そのことで将来に後遺症が残るということはありません。

一方、熱がなくてけいれんを起こす場合もあります。この原因はいろいろあり、それぞれ治療が異なります。この場合もまずは速やかに受診してください。
| | 18:22 | comments (x) | trackback (x) |

  
CALENDAR
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31   
<<   08 - 2017   >>
LOGIN
現在のモード: ゲストモード
USER ID:
PASS:
OTHERS
POWERED BY
POWERED BY
ぶろぐん
SKIN BY
ブログンサポート